スマートかつ不便なもの

 大学に通うのが非常に苦痛だった頃がある。
 勉強が嫌だ、通学に時間がかかる(あとどこの学校も同じだと思うが坂が多い。辛い)、という理由もあるが、それに加えて困ったことがある。
 教科書が異様に重いのだ。

 高校ぐらいまでの教科書はカバーもペラペラだし、ページ数も知れている。ところが、大学で使うのは教科書というより、いわゆる専門書が多い。ハードカバーで、4cm近い厚みの本を、たとえば1日に3コマ分ぐらい授業があると、それを持っていくだけで手がだるくなる。
 さらに、クラスがはっきり分かれていて、自分の机があった中学高校と違って、常に教室移動を強いられる大学は、教科書をどこかに置いておくことが原則不可能だった。だから毎回持ち歩くしかない。

 そんなわけで、カバンの中は常にパンパン。リュックタイプにすれば多少楽になるが、満員の地下鉄では邪魔なので良し悪しだった。

 カバンに収まらないし、岩みたいに膨れ上がってかっこ悪い。そんな悩みをスマートに解決する道具が、あった。これだ。
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 ブックバンド。教科書を布ベルトみたいなので十字に縛って持ち歩く。教科書にそのまま巻きつけるので、それを持っているだけで、「大学生だ」「勉強してるっぽい」「なんかかっこいい」「コンパとかすんのかな」などと思われるのかどうか。とにかく、このブックバンドを使用する学生は多かった。
 僕もスマートさんになりたくて、緑色のブックバンドを持っていた。しかし・・・どうしても十字に縛ることができなかった。不恰好になって本がこぼれそうになった。しかも、カバンの中がすっきりしても、自分が持つ教科書の総重量が変わるわけではないし、手は塞がるし、雨の時は濡れてしまうから意味が無いし、で、機能性は非常に低かった。無理に2回ぐらい使って、すぐやめた。
 
 しかし、カバンがふくれる悩みは、教科書を持っていくのをやめたり、そもそも授業に出なくなったりで、根本的な解決を得たのだ。何か本末転倒的な感じもするが。ていうかあんな分厚い本3,000円前後するのがとっても勿体無い気がする。大学の売店にズラッと並んでいたが、大して使わないのに買わされて、詐欺じゃないのかと思った。

 iPadとかAmazonのキンドルみたいな端末が安く買える時代になったら、そんな心配も軽くなるんだろうな。iPadをブックバンドで持ち歩く天才が出てくるかも。
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by lidth-s-jay | 2011-07-02 23:25 | 学校全般