テクノドンライブという教訓(3)「HASと書いてYMOと読んでくれ」

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 1993年の一連の「再生」は、商標上の問題でYMOの上に大きな×がつけられた「not YMO」というプロジェクトだったが、どうやらメンバー自体も惰性と言うか、やる気がなかったように感じられた。坂本龍一の後の著作「音楽は自由にする」にも、当時、坂本と細野・高橋の二人の間で方向のズレがあったことを語っていた。
 実際、再生YMOの活動はアルバムとこのライブだけで終わった。ライブを聴きに行った僕も、すぐに熱は冷めた。「昔を懐かしむことは虚しいことだよなあ」と思い知らされた。

 しかし、それから10数年以上経過した2007年(平成19年)、それまで「ヒューマンオーディオスポンジ(HAS)」という別名ユニットで散発的に行動していた3人が、横浜でいわば「本格的な」ライブを行った。その時には「以心電信」「ONGAKU」「RYDEEN」など、以前は取り上げなかった曲も演奏された。新曲として映画「エクスマキナ」で使われた「RESCUE」も演奏された。
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 またも個人的な感覚ながら、以前私が観にいったドームのライブよりも、このパシフィコ横浜で催されたHASのほうが断然魅力的にみえた。これだったら、観にいきたかったなあ・・・と、羨望と少し悔しい気持ちで、テレビでのライブ番組を楽しんだ。

 YMOのあと、私がライブとかコンサートに足を運んだのは2回だけ。
 「ライブに期待してはいけない」という教訓のもと、それでも行ったコーネリアスのライブには雰囲気についていけず、一方、矢野顕子のコンサートはCDと同じ音がして安堵した。
 次にライブに行くことは、ちょっと考えられないけれど、できれば思い出に残る演奏を楽しめないものか、とちょっと寂しげに、それでもやはり思い出すのである。(おわり)
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by lidth-s-jay | 2013-05-28 20:30 | 音楽・芸能