学研ひみつシリーズ今昔物語

 先日、名誉副管理人・黒ウサギの実家にて、姪が学校図書館から借りてきた学研まんがひみつシリーズの本を拝読した。
 1973年から刊行されているこのシリーズ、多くの方が小学校の図書室で手に取り読まれたことであろう。自然科学から一般文化まで、子供たちを、ユーモアたっぷりにその知識の世界へ引き込んでくれた。
 ・・・上っ面の説明はこの辺でいいだろうか。
 ひみつシリーズ、ロングセラーゆえの名言および迷言・迷画は多い。その片鱗を少し紹介したい。
(なおこのログは以前運営していた掲示板分から手直ししたものです)

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 「できる・できないのひみつ」(マンガ担当:内山安二)より"やるだけやっ太"の暴言。
 傍若無人ぶりとも言えるやっ太と、何から何まで消極的なアルゼンチン人・デキッコナイスがディベートよろしく(しかし結局殴り合う)できる・できないを究める。
 「コロ助の科学質問箱」「世界の国ぐにびっくり旅行」など、内山作品は学研マンガの花形であった。内山氏は2002年に惜しまれつつ逝去。

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 「宇宙のひみつ」(担当:あいかわ一誠)より、火星の地球外生命体(知的生物)について。実はこのコマ、1980年の版以降では「知的生物の存在が考えられる」の一文が削除された。
 70年~80年代前半は宇宙に対する少年少女の思いが熱かったようだ。アポロ13号が初代ファミコンのCPUよりも劣るだなんて考えられないだろう。まだファミコン無い時代だけど。こども宇宙博などという詐欺まがいのイベントもあったようだがここでは省略。

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 「からだのひみつ」(担当:藤木輝美)から、博士の作ったロボット用人工膀胱を破裂させた顛末。要はおしっこをかけられたというわけで・・・そこまでリアルにスカトロジーを再現しなくともいいのではないか。いわゆる性教育絡みの話は一切でてこないのだがインパクトは十分だった。

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 「恐竜のひみつ」(担当:川崎てつお)から、ステゴサウルスに喧嘩を仕掛けて逆にやられたアロサウルスのぼやき。なんと情けない。前述の「からだのひみつ」ではガイコツが喜んだり、強面系肉食恐竜であるはずのアロサウルスが顔をしかめケツを痛がったりと、ひみつシリーズは人情深いシーンが多かった。

 この他、ひみつシリーズでは「忍術・手品のひみつ」「お金と切手のひみつ」など、言われてみれば確かに不思議は多いけどその発想はなかったわ、的テーマを扱い、マンガのテイストを失わずに楽しませてくれた。それはいいのだが。



 最初に述べた姪の持っていた学研本は、改めて調べてみると、「よくわかるシリーズ」というものだった。構成はひみつシリーズと変わらない。しかし、これはないだろう↓。
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 「宅配ピザのひみつ」(担当:おだきみを)。サッカーのコーチがピザ宅配バイトを兼任していてそこから強引にピザとサッカーネタ(発行時期に控えていた日韓W杯を意識?)をくっつけた問題作である。
 特筆すべきは、最初から最後まで「PIZZALA(ピザーラ)」の話ばっかりだったこと。ここまで露骨にタイアップがあるものなのか。あった。

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 「下着のひみつ」(担当:あずきみり)。残念ながら読んでいないが、学研のサイトによるとこれはワコールとのタイアップらしい。これ小学生借りるのか?大きなお友達が手を出しそうなのだが・・・。
 どうやら、2001年、学研は、協賛各社の支援を受けて、学校無償提供品および景品(企業PR)として「よくわかるシリーズ」を20点余も作ったらしい。ハンバーガーはマクドナルド、携帯電話はDoCoMo、トイレは東陶機器、きのこはホクト・・・世も末だ。
 確かにハンバーガーもケータイも時として不思議な点が出てくるだろう。ミミズ肉の話がでてきたら本物なんだが多分期待は出来ない。それよりも先述「下着のひみつ」は写真が出てくるのか。それだけだ興味は。

 中には法務省が協賛協力した「裁判のひみつ」なるものもあり、これはまともじゃないか、と思い表紙を見たら、
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 微妙に古臭い絵柄が、いかんともしがたい印象だ。なんとかしてよ本当に。

 *

 ちなみに、現在のひみつシリーズ新刊(新版)として
有毒生物のひみつ






 こんなものがあった。知りたいようで、うーんそれ本当に知りたいことかなあ、というテーマである。北野大・武兄弟が監修だったらベストセラーかもしれない。「わっ毒ガスだのひみつ」で。どうでもいいがマンガ担当のグビグビー清水って、どうしてそんな名前なの。


 懐かしい記憶を辿るはずが堪えられない気分を纏ったまま締めてしまうことをどうかお許し願いたい。天国の内山先生、なんか言っていただけないものか・・・。
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by lidth-s-jay | 2007-04-30 23:46 | 小学校専用